第2部
よりよい療養生活を
おくるために

3. 自分らしく毎日を過ごす

体験談3

がん治療と向き合う

24歳の頃、乳がんの診断を受けました。そのときは、がんという病気のことはもちろん、これからの治療や生活に対してたくさんの不安がありました。治療をしながら仕事を続けることができるのか、金銭的なことや体力的なこと、外見も変わってしまう……不安だらけでした。職場へ相談をしたときは、親身になって一緒に考えてくれました。勤務地や勤務形態など配慮していただき、治療をしながら仕事を続けられるよう受け入れてくれました。

手術を受け、放射線治療を行い、抗がん剤治療を開始してから間もなく、髪の毛の脱毛が始まりました。髪の毛はあっという間に抜け落ち、眉毛は薄くなり、日々外見が変わっていくことを目の当たりにしました。しかし時間が経つにつれ、少しずつ気持ちは落ち着いていき、いつしか様々なウィッグを試すなど、外見のケアを楽しむようになっていました。

ウィッグは、医療用の値段の高いものからおしゃれ用の安く買えるもの、部分ウィッグなど数豊富にあります。毎日使うものなので日々手入れをしても、毛先などが次第に痛んでいきます。初めはロングのウィッグを購入し、毛先が痛んできたら行きつけの美容室に相談をしてショートヘアにカットしてもらったり、帽子やバンダナなども使いながら工夫しました。帽子やバンダナは手頃な値段で買えるので、洗濯しやすい素材のものを何種類か揃えて使用しました。母が編んでくれた帽子も大切に使いました。

初めの頃は違和感や人目も気になり、治療によって変わっていく外見を悲観するときもありましたが、「一生に一度のこと! この機会にしか体験できない!」と自然に気持ちが前向きになっていたと思います。一通りの治療を終えて7年が経ちますが、家族や友人、職場、医療スタッフ、たくさんのまわりの支えがあって乗り越えられたと思います。感謝の気持ちでいっぱいです。

(30代 女性)