第2部
よりよい療養生活を
おくるために

2. 自分らしく毎日を過ごす

(1)アピアランスケア

イラスト:鏡チェック

アピアランスケアとは、医学的・整容的・心理社会的支援を用いて、外見(アピアランス)の変化を補完することにより、がん患者さんの苦痛を軽減するケアのことをいいます。

治療の副作用による外見の変化(髪や眉毛の脱毛、皮膚の黒ずみ、爪の割れ等)が、精神的・社会的な側面において、身体的な痛みよりも大きな苦痛をもたらす場合があります。がん治療を安心して受けながら、社会と関わりを持つ生活を送るために、アピアランスケアが役立つことがあります。

アピアランスケアを行う際は、「がん患者向け」「医療用」などをうたった製品や、特別なケアなどは基本的に必要ありません。脱毛時にかぶる帽子やウィッグ、皮膚の変化に対するケア用品などは、普段使っている市販品や、インターネット等で入手した製品で対応できる場合もあります。

県内のがん相談支援センターでは、県内のウィッグ取扱店舗のご紹介や県内自治体のアピアランスケア支援制度に関する情報等を提供しています。患者さんだけでなく、ご家族や、その病院に通っていない地域の方など、どなたでも無料でご相談いただけます。まずは、がん相談支援センターへご相談ください。