第1部
納得して治療を受ける

4. 県内の医療体制

体験談1

私の病床体験

左耳の下部に急に違和感を覚え、押すと痛みもあったので、近くの病院を訪れたのは2002年のこと。1週間ほど抗生剤を注射したものの改善せず、少し遠い総合病院を紹介されました。

そこでは通院による点滴での抗生物質の注入を行いましたが、腫れも引かず、痛みも増してきたため、入院の上、患部を切開して生体検査に。2週間ほどで「急性・悪性リンパ腫」とわかり、すぐに他の病院へ連絡を取ってくれて、翌日入院。今度は患部の生体と背中から取った骨髄を検査に出したところ、リンパ腫に加え、ATL(成人型T細胞白血病)もあると診断されました。

即座に無菌室に移され、そこから24時間打ちっぱなし、週5日4週間にわたる抗がん剤治療が始まったのです。考える余裕などまったくありません。毎日の処置、治療に耐えるので精一杯。それが終わると放射線治療。いわゆる「がんの標準治療」です。

これをひと通り終了して、約5ヵ月の経過観察ののち退院。しかし退院時の注意事項(人混みには行かない等)を受け、約2年間は引きこもり生活を経験しました。その後、担当医のすすめでぴあサポーターの研修や講習を受けるようになり、19年が経った今ではぴあサポーター活動にも積極的に取り組んでいます。

私は自身の体験からこう思うのです。「心の扉を開けて呼びかけてみよう。きっと誰かがあなたの声に耳を傾けてくれる‼」

(70代 男性)

痛みをガマンしても病気がよくなるわけではありません

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「治療法を考える」[PDF]